【しなやか女子の心得】第36回 寿消しって?結婚式招待状はがきの返信方法

桜庭先生
桜庭先生
皆様、ご機嫌よろしゅうございます。しなやか女子の心得第36回を始めさせていただきます。

しなやか女子の心得とは…

ビジネスでもプライベートでも使える!知っておきたいマナーや常識を、心磨きの達人が伝授する、大人女子のためのお悩み相談所。テンプレート通りの立ち居振る舞いでは、ちょっぴりお堅い女子に見えてしまいがち…。ここでは、周囲だけでなく自分の心をも解きほぐす、桜庭流の美しい所作や心の在り方をお教えします。

寿消しって?結婚式招待状はがきの返信方法


相談者:シエル
最近、招待状の中で消す文字を寿で消す寿消しを知りました。一文字につき、寿で消していくみたいですが、もしそうなったら寿でいっぱいでわずらわしくなり、逆に失礼になりませんか?間も無く招待状が送られてくるので、出来れば早めに知りたいです。

皆様、ご機嫌よろしゅうございます。

ご挨拶遅くなりましたが、2018年もどうぞよろしくお願いいたします。
新年らしく【寿】にまつわるお勉強からスタートしてまいりましょう。

シエルさんから、大人の上級マナーのご質問をいただきました。
皆様は、結婚式の招待状に返信する際に使われる「寿消し」をご存知でしたか? 
通常、返信用はがきには「御」「御芳」と記載される自分に対する敬称の箇所は二重線で消し、お相手の宛名を「行」→「様」に書き直しますね。その二重線の代わりとして、【寿】という字を使って同様に消す方法で、通称、寿消しと呼ばれているものです。ほとんどが結婚式の慶事の際に使われる表現方法ですので、それ以外の、例えば、同窓会や一般のパーティ―などの返信用はがきに使うことは原則ありません。

個人的には、筆字に達筆なご年配の方が行う印象があったため、わたくし自身はまだトライしたことはございません。そもそも寿消しの始まりは、古い時代の書道家の方々によるものだそうで、黒字ではなく赤(朱色)の筆字を用いて祝福の粋な演出をされたわけですね。よって、二重線も寿消しのどちらも正しいわけで、背景を知ればどちらがよりベターということもないのです。

さて、今回のご質問内容でわたくしがとても素晴らしいなと思ったことは、シエルさんのマナーに対する感性です。「すべて寿で消すことにより、かえって煩わしい印象を与え逆に失礼になるのでは?」とご自身で感じていらっしゃいますね。相手の気持ちを察してみることは、マナーを考える上で非常に大切なことです。

結論としては、すべてを【寿】で消すことは失礼にあたりませんし、文字の上手い下手に関わらずお祝いの気持ちはより伝わるかもしれません。しかし、シエルさんの心の中でそれに対する何かが引っかかったということは、返信すること一つに対しても美学があるからではないでしょうか。その感性は、正しさの中で選択に迷った時にもとても役に立つのです。

【マナーに対して迷った時は、自分が美しいと感じる方を選ぶこと】

これはわたくしの美学です。
自らが美しいと感じた方の選択は美しさに心が満たされ、相手のことを尊重し許せるゆとりが生まれます。そのしなやかさがあれば、世間一般のマナーの常識の声に、都度、右往左往せずに上手にかわせるようになってくるからです。
今回のことであれば、シエルさんは返信はがきにおける新たな術を知りました。それによって対応の選択肢が増えましたね。寿消しを試みるのであれば、「最初の一文字だけの方がすっきり見えるかな?」「筆字にチャレンジしてみよう!」とスキルの幅は広がるでしょうし、使わないという選択もまた、「自分らしい一言を添えてみよう」「定規を使ってきちんと二重線を引いてみよう」等、自分が美しいと感じる方の選択を重ねることでマナーは洗練されていくものだと思うのです。

今回のような、どちらでも間違いではないマナーの類の方が実は難しく、より細やかな感覚が必要になってきます。特に茶道の世界では、礼儀作法の完成された一連の動作に型があり、必ずそこには一つひとつ意味があるのです。さらに流派によって「右足から歩くのか左足からなのか」「抹茶は泡立てるのか泡立てないのか」「片足を立ててから立ち上がるのか両足を揃えてからなのか」など、その作法は微妙に異なります。
それぞれの流派に400余年の歴史があり、お茶を一服いただくための究極の哲学・美学があるのです。そこには一切の邪念はありませんから、人目を気にしてみんながそうだから…というようなマナーの教えもございません。先人の想いを感じながら、細かい動作を日々稽古して精進していくのです。

少し難しい茶の湯のお話になってしまいましたが、
そんなに堅苦しく考えないでくださいね。お茶の世界では何度も何度も失敗しながら繰り返し練習する、ということをお伝えしたかったのです。どうか皆様もマナーの失敗を必要以上に恐れないでくださいね。今回のシエルさんのご質問を機に、わたくしも寿消しにチャレンジしてみたいという気持ちになりました。

筆字は苦手なのですが大丈夫ですかね?
赤いペンを使っては失礼ですかね?

同じように、わたくしも皆様にご相談したい時があるんですよ。
2018年もしなやか女子の心得を通して、一緒にお勉強してまいりましょうね。
ご自身の美学にちょっと引っかかってしまうような小さなことも是非お寄せください。皆様からのご相談・ご質問お待ち申し上げます。

悩みの雲は晴れましたか?

『しなやか女子の心得』第36回、いかがでしたか?
お仕事だけでなく、冠婚葬祭やフォーマルなお食事会、彼ママ訪問など、大人女子がマナーや振る舞いに不安を感じてしまうシーンはまだまだ沢山あるはず。アナタが普段抱いている疑問を、桜庭先生に相談してみましょう。

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桜庭先生
『MotecoBeauty』では、自分磨きに励む皆さまのお悩みを、茶道の精神“和敬静寂(わけいせいじゃく)”の心と、わたくし自身の経験をもとに解決していきたく思っております。今よりずっと豊かで美しくなれる心の在り方を、一緒に勉強してまいりましょう。

Author

桜庭佳織里先生
桜庭佳織里先生茶道家
幼少より、茶人の父のもと茶道の手ほどきを受け、研鑽を積む。
大手企業の第一線で活躍したのち、茶道の“心・心得”を通し、より豊かで幸せに生きるための茶ごころマナー、ライフワークを、各種団体・個人に向けて幅広く発信している。

※検証レポートは編集部で試した感想をもとに作成しております。効果を保証するものではございません。

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